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2017.02.04

最近楽しみなことといえば、何はともあれドラマ『カルテット』だ。
ドラマを毎クール何本もチェックする様な熱心なドラマファンではないのだけれど、脚本が坂元裕二宮藤官九郎のどちらかならば、もしくは満島ひかりが出演しているとならば、どうしたって気になってしまう。
その項目の内の二つに該当する『カルテット』なのだけれど、演劇を喚起させる様な噛み合っているのだか噛み合っていないのだかわからない様なセリフ回しも抜群に面白く、今をときめく四人の人気実力派俳優(松たか子満島ひかり松田龍平高橋一生)の演技の妙には目を惹かれてしまい、どこか欠点を抱えたそれぞれのキャラクターがとにかく愛おしく、彼らが組むこととなるカルテットの名前にも使われるドーナツというモチーフもThe Birthdayのフロントマンのチバユウスケが手がけたPuffyの名曲「誰かが」のような可愛げを感じてしまう。

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とはいえ、このドラマはまだ準備段階だと言ってもいい。
告知で謳われた「全員片思い 全員嘘つき」という風呂敷を一話に付き一人ずつスポットライトを当てる形式で開いていっている最中なので、次回の4話目こそが序章の終わりなのだろう。
まだまだ楽しみは続く。
 
更に楽しみといえばミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』である。
『セッション』で鮮烈なデビューを果たしたデミアンチャゼル監督の最新作、主演を務めるのは『ドライヴ』のライアンゴズリングと、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』のエマストーン。
まだ公開はされてはいないものの、映画館の予告編やYouTubeのトレーラーを観るたびに興奮し、サウンドトラックも繰り返し聴いていて(ちなみにCDとレコードではそれぞれジャケットデザインが違っていてどちらも欲しくなる笑)、まだ本編を観ていないのに涙ぐんでしまうくらいなので、完全に情緒がおかしい笑

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『セッション』といえば町山智浩菊地成孔の論争も思い出されるけれど(僕はこの映画はとても面白かったと思うし、最後のシークエンスにも興奮させられたけれど、音楽があまりにスパルタ化された部分には確かに息苦しさを感じた)、『ラ・ラ・ランド』には椎名林檎が「いちばんたいせつなひとと一緒に観るべき映画です。」とコメントを寄せている様に、どうも小沢健二の「痛快ウキウキ通り」の「喜びを他の誰かと分かりあう それだけがこの世の中を熱くする」という一節がオーバーラップするような感覚なのだ。

 

最後に最近よく聴いている音楽。
ガツンとやられているのはSuchmosとCommunionsの新譜だ。
2013年のArctic MonkeysDaft Punkを分岐点として、ロックよりもR&BやHIP HOPの新譜の方が刺激的な作品が多い感覚があった近年だけれど(D’angeloやKendrick Lamar、Frank Oceanは本当に凄まじかった)、初期Oasisを題材にしたドキュメンタリー映画が公開された昨年末から怒涛の勢いでまたロックバンドが面白くなってきている。
90年代のオルタナやエモのピークをそのまま持ってきたかの様なCloud Nothingsや、元々は一度ライブをするだけの予定であったオールディーズカバーバンドのLearnersのまさかのセカンドアルバムも素晴らしいが、SuchmosとCommunionsが特別なのは、上記のOasisのドキュメンタリー映画の頃にあった、無敵感をそこに感じてしまうからだ。
例えばSuchmosのボーカルYONCEがBlankey Jet CityThee Michelle Gun Elephantに憧れていたように、Communionsの形容にThe Stone RosesThe Libertinesが参照されるように、そこには連綿と繋がるR&Rバンドのロマンの系譜がある。
と、そんなことを書いていたら小沢健二の新作が村上春樹の新作よりも早くリリースされるというニュースが。
昨年の新曲が多数披露されたライブのムードからすれば、これもまた非常に楽しみである。