2017.02.06

移動中、TBSラジオ『ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル』内のコーナー、ムービーウォッチメンの『マグニフィセントセブン』評を聴く。
監督のアントワンフークア監督の前々作の『イコライザー』がとても好きで(個人的にホームセンターに置いてあるような工具をよく使うので、とにかく痛さのリアリティが他のアクション映画とは桁違いなのだ笑)、とても期待して観に行ったのだけれども、結果として昨年の午前十時の映画祭で4Kリマスター版の『七人の侍』を観たこともあって、それが今作を補完する形にもなり、非常に面白かった作品だ。
イーサンホークとイビョンホンの絡みはどれも最高だし、『ガーディアンズオブギャラクシー』以降は好感度の塊と化したクリスプラットや、色気と可愛さを併せ持つヘイリーベネットを始め、役者だけを観ていてもワクワクしてくるのに、クライマックスのドンパチには『ローグワン』の戦闘シーンを思い出さずにはいられない熱さもあり、非常に楽しい娯楽作品だった。
来週のタマフルでは『ザ・コンサルタント』が評されるけれど、『イコライザー』や『アウトロー』に連なる所謂「舐めてた相手が殺人マシーンもの」と思いきや、常に斜め上をいくストーリーとアクションの手際が妙な魅力のある不思議な映画で、これまたすごく面白かった映画だったので、来週も楽しみだ。
 
その後、ミュージカル『キャバレー』を観た。

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演出松尾スズキ、主演長澤まさみという座組にビビッときて楽しみにしていた舞台。
長澤まさみの露出度の高い衣装も話題になり、そういった部分ももちろん素晴らしかったのだけれども、舞台装置も豪華でそれだけでも見応えがあり、主演の長澤まさみの想像以上の歌の上手さはまるで満島ひかりへのライバル心からなのではと勘ぐってしまうくらいの素晴らしさ!(そういえば直近の満島ひかり出演の舞台『かもめ』も恋によって、創作活動がままならなくなる話だ)

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更に出色なのは、まるで『バットマン』のジョーカーのメイクを施し、『時計じかけのオレンジ』のアレックスのようなファッションセンスを体現した石丸幹二の飄々とした悪魔的キャラであり、この舞台をグイグイ引っ張っていくと共に、ある種この物語のもう一人の主人公でもあった。
小池徹平もヘタレな部分を出す瞬間には『あまちゃん』のストーブさんが重なり、あの端正なルックスと愛嬌ならではの大人計画との相性の良さが再び見られたように思う。
常にユーモアを忘れない脚本が根底にありながら、ナチス台頭前夜のベルリンならではの空気感は、まさに今の空気感ともシンクロするようでもあって笑っているだけではいられない感覚も覚え、この舞台の奥深さを感じさせられた。
 
その後、『ネオンデーモン』を観た。
ニコラスウィンディングレフン監督ならではの独特な毒々しい色遣いと『ストレンジャーシングス』のOPを思わせるようなBGMはまさにこの監督ならではで、LAを舞台にモデルの世界を描いたストーリーには、どこか『ラ・ラ・ランド』や岡崎京子の『ヘルタースケルター』との接点を感じたけれども、とはいえ一筋縄ではいかない部分や、日常と非日常がシームレスに存在するところもまたこの監督ならではと感じた。
 
そういえば、岡崎京子の『リバーズエッジ』が実写映画化されるらしい。
監督は行定勲で主演は若手実力派NO.1女優とのこと。
岡崎京子の世界に合いそうな若手女優というと小松菜奈中条あやみ水原希子などが思い浮かぶけれど、『リバーズエッジ』は映画にするなら是非とも傑作にしてほしいなと思う。
小沢健二の新譜が発表されたこのタイミングで岡崎京子原作の実写映画の情報が出てくるのは全くの偶然かもしれないけれど、毛皮のマリーズだった頃の志磨遼平が「『LIFE』に『ファンタズマ』と岡崎京子さんの漫画が加わると、もう憧れの街、トウキョウ」と言っていたことを思い出す。