2017.02.09

ティーンムービーとしては『ちはやふる上の句/下の句』、『溺れるナイフ』以来の話題になっていた『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』を観た。
先述した2作品が傑作であったことから、それまではあまり積極的に観ていなかったティーンムービーも、最近は偏見なく観てみようという気持ちがある。
京都をメインのロケ地にしているため、関西に住んでいる僕にとっても馴染みの風景も多く、京都を散策している様でそれだけでも楽しかったが(京都みなみ会館という関西の映画好きにとってはなくてはならない映画館も出てくる)、だがしかし、この映画の恐ろしいのは2015年1月号のガールフレンド特集のPOPEYE、そしてNever Young Beachの『お別れの歌』のMVに続く、小松菜奈との擬似デート作品でもあるのだ。

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この三発を喰らって小松菜奈に屈しない男子なんているのでしょうか?笑
『乾き。』の鮮烈なデビュー以来(あの映画には賛否両論あるかと思いますが笑)、dビデオのCMや『溺れるナイフ』での神秘的佇まいだけでも大変魅力的であるのに、こんな風にキュートな部分までも見せ付けられるのであれば、屈せずにはいられないのである笑
それにしても、新進気鋭の山戸結希から巨匠マーティンスコセッシまで最近の出演作の凄みはちょっと異常で、「今夜はブギーバック」のカバーに乗せて東京のカルチャーを振り返るTOKYO CULTURE STORYにも選ばれ、まさに時代の寵児なのだと思わされる。
火曜日は『カルテット』第4話を観た。
高橋一生演じるキャラクターがまるで瑛太が演じるそれみたいだと思っていたら、その後出てきた高橋メアリージュン尾野真千子みたいで、『最高の離婚』のあの2人の間に子供がいたらというアナザーストーリーを思い浮かべながら鑑賞。
1話目以来のサスペンス色の強い後半も、素晴らしいクリフハンガーとなっており(黒沢清監督作の映画のキャラクターの様な絶妙な不気味さの吉岡里帆もすごく良かった)、次回で第1章完結ということで、更にみぞみぞするのであーる。
そういえば、公式ツイッターによる情報では、第1話のカラオケ店のシーンの撮影の際、松田龍平高橋一生が2人してカラオケルームでゆらゆら帝国の「空洞です」を熱唱していたらしい。
ドーナツのモチーフとしたドラマに欠かせない空洞、実に完璧な選曲であると共に、第3話における安藤サクラのナレーションと共に、やはり『愛のむきだし』を想起させる。

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『カルテット』と言えば、配信が始まった「おとなの掟」をよく聴いている。

そして作曲者でもある椎名林檎のことを考える。
昨年出版された宇野維正著『1998年の宇多田ヒカル』を読んで以来、ポスト渋谷系としての98年を考えているのだけれど、渋谷系が東京を中心とするものだったことに対するカウンターが98年の音楽に繋がっているのではないかと思う。
新宿系と自らを称し、「歌舞伎町の女王」となる椎名林檎は福岡出身で(ちなみに新宿歌舞伎町の住人を売り文句にしていたジャズミュージシャン菊地成孔も千葉出身だ。そのレトロ感覚や優雅さにおいてどこか接点を覚える)、他の歌姫ブームに括られるaikoは大阪、MISIAは長崎、浜崎あゆみは福岡出身で、極め付けは帰国子女である宇多田ヒカルだ。
バンドを振り返っても、所謂98年の世代と言われるスーパーカーは青森、くるりは京都、ナンバーガールは福岡出身なのである(そういう意味ではサニーデイサービスはそういった流れの先陣を切っていたのかもしれない)。
そして椎名林檎が組むこととなる東京事変のメンバーにも東京出身がいないことも実に象徴的なことだと思う(実に都会的な存在の浮雲も千葉出身、亀田誠治に至ってはニューヨーク生まれの帰国子女なのだ)。
そんな椎名林檎が近年はW杯のテーマソングに起用されたり、オリンピックの閉会式をプロデュースしたり、『SMAP×SMAP』の最後のゲストにタモリと共に選ばれたり、東京オリンピックを控えた今のメインストリームど真ん中にいる様に感じるのは非常に感慨深い。
 
そんなことからもTOKYO CULTURE STORYにも選ばれた横浜出身のSuchmosのYONCEにむちゃむちゃ期待しちゃうのもどこか繋がっているのかもしれない。